サイン波と矩形波。そしてノイズジェネレーターへの嗜好性
2016 03/03
AKAI S1000のデフォルト音として用意されていた
サイン波が大好きだったので、
アナログシンセサイザーでそれ以上のサイン波を生み出すことができるか
あらゆる機種を持ち出し試していた。
89年当時・・・
東京都内にも素晴らしいサウンドシステムを持った箱が続々と誕生し、
(中でもFUNCTION-ONEの前身であるTURBO SOUNDなど)
超低域のサイン波をきちんと再生できる環境が整い、
特にアンダーグラウンド・クラブシーンでプレイされるトラックは
日に日に音数の少ない、且つ洗練されたものが増えていった。
結論から言うと・・・
ボクはチープなアナログ・モノフォニック・シンセサイザーのフィルター発振で発生する
サイン波が最も好きだ!
という事に気がづいた。
フィルター自己発振によるサイン波は、
ボクにとって無限の可能性を秘めている創造の源なのだ。
思い返してみれば、シンセサイザーを初めて触った子供の頃、
インチキな家庭用のオーディオスピーカーで再生して
最も気持ち良かった基波形はノコギリ波であったわけだが、
再生スピーカーシステムがアップグレードする都度に、よりサイン波の魅力に取り憑かれた。
次に、矩形波。
これはきっちり50%幅のツルっとしたいかにも電子的な矩形波が最も好みだ。
幅が狭くなる度にハープシコードのようなサウンドに近づいていく。
でもこれはボクにとってあまり好みではない。
もしも矩形の幅を変えるとしたら、
極端にスピーディーなモジュレートをかけたくなる。
そして、サイン波にも言える事だが
オシレーターの数は1個が良い。
もちろん、オシレーターを2つ以上使用した微妙なディチューン効果も素晴らしいが、
現在のボクには1オシレーターで十分である。
情報量が多すぎると、核心を伝えにくいのだ。
また、アナログシンセサイザーに搭載されたノイズジェネレーターが大好きだ。
好きすぎて夜も眠れなくなる程だ。
カットオフとレゾナンスを抑えめにし、
中低域をたっぷり含んだ大量のグラスファイバーが詰め込まれた巨大なゴミ袋で
頭から思い切りぶん殴られるようなサウンドがたまらなく好きだ。
つづく